2014年5月、三重県名張市の病床を「医心館 名張」へ転換、医心館の第1号となりました。今日では、全国各地に100を超える施設、総定員数5,000名以上の「医心館」を運営するに至っています。
国により入院日数の短縮と在宅への復帰が推し進められているなか、退院した患者はどこへ行くのか、私たちはこのことに真正面から向き合ってきました。他の病院や介護施設では、残念ながらお断りされてしまうことが多かった、がん末期の方、人工呼吸器の装着や気管切開で呼吸管理が必要な方、そして神経変性疾患を患う方などを、医心館は積極的に受け入れてきました。そして、これまで担当されてきた主治医やケアマネージャーの継続を原則とするなど法人完結ではなく地域完結として、地域医療がよりうまく機能するためのサポーターであることを意識してきました。
引き続き、私たちは退院後の行き先にお困りの方々が大切な時間を少しでも幸せなかたちにできるよう、また地域医療の一翼となれるよう医心館を設け、より良く運営することを愚直に取り組んでいきたいと考えています。
同時にホスピス「医心館」という取組が、地方都市での地域医療の活性化、コロナ感染症対策で疲弊する医療関係者の疲弊軽減、地域間の医療格差の緩和といった医療課題解決の一助になれば幸いです。皆様のご理解、ご支援を賜りますようお願い申し上げます。