ご提供可能な専門ケア

医心館では、昼夜を問わず、医師の指示を受けて必要なケアを必要なタイミングで実施しています。疼痛等に対する緩和ケア、呼吸をサポートする人工呼吸器管理、食事を口から召し上がれない方の栄養補給、輸液療法、ストーマ管理、褥瘡の処置など、専門的なケアや処置に対応しています。

緩和ケア

生命を脅かす病に直面している方やご家族に対して、苦痛を予防し和らげたり、QOL(生活の質)の向上につながる医療やケアを行います。
緩和ケアにおいてまず重要なのは、薬物療法です。医師の診察により、症状の原因や状態に合った薬剤を処方してもらいます。医心館では医師の指示を受けて、医療用麻薬をはじめとする様々な薬剤、内服や注射といった様々な投与法に応じます。薬剤の使用後は効果などを評価し、医師へフィードバックを行います。病院と同様に突発的な痛みや強い痛みにも対応が可能です。
そのほか、気持ちを穏やかに夜間休めるような薬剤や、医療用麻薬の副作用を改善させる薬剤を処方してもらい、日常生活が少しでも心地よいものとなるように工夫します。

非薬物療法も、日々のケアに取り入れています。疼痛は日常生活で起きる感情などの色々な要因によって良くなったり悪くなったりします。改善または悪化の要因を見つけ出し、生活を見直すことが痛みの緩和につながるケースは少なくありません。
例えば不安・恐れや抑うつなどの精神的ストレスは痛みなどの症状を助長させます。タッチング、声かけ、頻回の訪室などは不安を軽減し安心感をもたらすことを目的とした支援です。
症状が改善する体位を探してクッションなどで保持したり、起坐位・セミファーラー位・側臥位を取るのは、横隔膜の可動性を増加させて換気障害を改善することを目的とした支援です。呼吸困難の緩和に有効とされています。
このほかマッサージ、リラクゼーションなどの手法があり、がん・非がんに関わらず疾患の進行に伴う症状に向き合います。

ACP(アドバンス・ケア・プランニング)

どのように暮らし、どのような医療やケアを受けて、どのような最期を迎えたいか――。将来、病状が進行したときに幾つかの選択肢から希望する医療を受けられるようご本人の意思を表明しておくことは大切です。
ACPは、将来の変化に備え、将来の医療及びケアについて、ご本人を主体に、ご家族や近しい人、医療・ケアチームが繰り返し話し合い、ご本人の意思決定を支援するプロセスをいいます。ご本人の人生観や価値観、希望に沿った将来の医療及びケアを具体化することを目標にしています。
医心館においても、医師や看護師、介護士、ケアマネジャー等からなる医療・ケアチームがご本人の意思を尊重できるよう、これまでの人生観や価値観、どのような生き方を望まれるかを把握するようにしています。ご本人の意思は変化しうるものであり、ご本人が自らの意思を伝えられない状態になる可能性もあることから、ご家族等の信頼できる人を含めた話し合いを繰り返し行います。

栄養補給

入居者様の嚥下機能の状況に合わせて、ペースト状、ムース状、刻みなど多彩な形態の食事を用意しています。形態は違っても、皆様同じメニューとなっています。なお、治療上の食事制限がない限り、差し入れ等でお好きなものを食べていただくことも可能です。
一方で、食事を口から召し上がれない方は、輸液療法や経管栄養などの方法で栄養補給を継続します。医心館ではこれらの方法を適切に行うと同時に、その方の状態に合わせてできるだけ自然な形で食事ができるよう、医師に処置方法を相談しながら日々関わっていきます。

輸液療法

輸液療法の目的には、①体液管理、②栄養管理、③血管確保などが挙げられます。栄養管理を目的とする輸液療法は、前述の通り食事を口から召し上がれない場合に、必要な水分や電解質、栄養素などを点滴で投与する方法です。投与ルートとしては末梢静脈または中心静脈が主に使用されます。
中心静脈栄養の場合、最も注意しなければならないのは感染です。感染防止のために、カテーテル刺入部の定期的な消毒やドレッシング管理、輸液ライン管理などを適切に行います。

人工呼吸器、酸素吸入

病院と同様に機器を使って呼吸のサポートを行います。特に人工呼吸器を装着されている方は状態の変化が起こりやすく、注意深い観察が欠かせません。バイタルサイン、表情や呼吸困難などの訴え、呼吸状態、全身状態等を細かく観察してアセスメントします。
機器は、病院で使われるものより小さく操作しやすい在宅医療用のものを使用します。機器が正常に作動しているか、設定や呼吸器回路に異常がないか、といったことも日々の確認事項です。なお、職員は異常やアラームの発生時に迅速に対応できるようトレーニングしており、医師への連絡体制も整えています。
そのほか日常的なケアとして、肺炎を予防するため口腔ケアを丁寧に行います。

人工肛門などのストーマ管理、創傷処置

医心館では、コロストミー、イレオストミーなどの人工肛門やウロストミー、尿管皮膚瘻、膀胱瘻、腎瘻などの管理に対応します。例えば人工肛門であれば、病院や自宅療養時に使用していた装具を継続し、装具交換の頻度もそれまでと同様に行えるよう関係者間で情報を共有します。
その上で医心館では、ストーマケアに習熟した職員が装具や皮膚の状態などを観察しながら適切にケアを行います。皮膚トラブルが見られれば医師と相談し、状態に合わせた処置を続け、装具を選別します。医師の処置が必要な場合は、訪問診療のタイミングで実施してもらいます。
また、褥瘡やがんの自壊創の処置にも対応します。医師に薬剤や処置を判断してもらい、医師の指示に従って処置を継続します。ケアに当たっては、入浴のタイミングを活用したり、面会のタイミングを外すなどその方の生活リズムに合わせて工夫します。悪化させないための体位や物品の工夫も大切にしています。

医療機器

医療を提供する上で適切な医療機器の準備は欠かせません。退院後も継続した医療が受けられるよう病院関係者等と協力しながら調整します。
また疼痛コントロールのために鎮痛薬の投与量を調整できる「PCAポンプ」、輸液流量を管理できる「輸液ポンプ」など、必要な医療機器を医師からの指示で使用することがあります。その場合、医療機器はレンタルが可能ですので、取り扱い事業者と直接ご契約いただきます。なお、点滴棒や吸引器は医心館で用意があります。

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