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看護介護部による「がん看護研修」を開催しました

2021.11.19

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看護介護部による「がん看護研修」を開催しました

11月18日、看護介護部の企画による「がん看護研修」を開催しました。

今回は第1回ということで、「がん看護概論」をテーマに看護介護部長の大柴が講演。がん専門病院に長く勤めてきた経験を踏まえて、がん看護の基本事項、がんを取り巻く統計データや治療の現状、患者・家族の心、身体、社会面の変化を踏まえた看護の役割を説明しました。研修には、全国各地の医心館の看護師に加えて、介護士、ケアマネジャー、事務職など約160人がオンラインで参加しました。

大柴看護介護部長

がんは、日本人の死因第1位であり、生命を脅かす恐れのある疾患です。遺伝子が傷つくことによって発生し、①自律性増殖(勝手に増殖し続ける)、②浸潤と転移(周囲に広がり転移する)、③悪液質(栄養を奪い体を衰弱させる)――といった特徴があります。日本では高齢者の増加に伴い、患者数がますます増加すると推定されています。

治療法は日進月歩で進化しており、手術療法、薬物療法、放射線療法によって治癒する方、がんと共生しながら長く治療を受け続ける方が増えてきました。とはいえ、診断の告知や治療の経過中に心理面、身体面、社会面で様々な変化が生じ、患者や家族には大きなストレスや辛さが生じます。そんな中、治療や療養の意思決定をしなければならない場面が数多くあります。罹患前は五体満足であったのに、症状もそれほど激しくない段階で、臓器を摘出する手術を受けることもあります。

そうした状況にある患者・家族を支えるのが、がん看護です。今は、心理面、身体面、社会面の辛さ・ストレスを和らげ、「その人らしさ」を大切にして患者や家族を支える「緩和ケア」が診断早期から積極的に行われるようになりました。

がん看護で求められるケアは、その方の心理状態、疾患や治療の段階、社会的な環境等によって異なってきます。大柴は、患者にとって何が重要かを常に考え、がんに罹患してもその人らしい人生を生きられるよう患者の可能性を引き出すケアの大切さを強調しました。そのためには「今大切なことに着目する」、「次に起こることを予測する」ことがポイントです。

患者・家族の力を信じ、様々な心の軌跡を含めて支援する。傍にいて積極的な傾聴を行うことが求められる時期、知識や仲間を得る支援を行う時期、見守る・待つ時期等があります。看護に携わる者にも忍耐が必要になりますが、チームで支えていきます。

解決できない問題が多くとも逃げずに共に悩み苦しむ存在でいること、「Not doing, but being」。“何かをすること”だけでなく“共にいること”が重要だと強調して締めくくりました。

これからも看護介護部は、医心館職員のケアの水準向上やスキルアップにつながる研修を企画・実行していく予定です。

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