先輩インタビュー
地域連携看護師には
思い切って飛び込んで大丈夫です!
地域連携看護師
太谷久美子
病院で働いていると、本来の業務の傍らで退院支援に関わることがあると思います。
病棟勤務にはない調整業務やご家族とのやりとりがあり、「退院調整や地域医療に関わるのってやりがいがあって面白いな!」と思った経験がある方も多いのではないでしょうか?
今回ご紹介する太谷さんは、退院調整業務の面白さがきっかけで現場の看護師から地域連携部に異動し、現在活躍されています。
オープニングの施設を担当しながら、新人の地域連携看護師の指導も行うパワフルな太谷さんに、地域連携看護師のやりがいやモチベーションの維持の秘訣などを伺いました。
太谷さんの経歴
大学の看護学部卒業後、横浜市内の総合病院に約15年勤務。
病院以外の勤務先も経験してみたいと医心館を選び、医心館横浜都筑の看護師として入職。
現場の看護職として約1年勤務した時点で地域連携部への異動を希望し、地域連携看護師として活動をはじめる。
- 最初は、現場の看護師として勤務されていたと伺いましたが・・・
最初は、医心館横浜都筑の現場で約1年働いていました。
入職して半年ぐらいの時に、地域連携看護師へ異動希望者を募る通達があって、それに申し出てみました。
そのあと地域連携部の部長と面談をして正式に異動が決まったのですが、病院時代は「部長」といわれる方がいなかったので、異動時の面談はとても緊張したのを覚えています。
実際に部長にお目にかかると、「優しい看護師さん」という印象で安心しました。
- 地域連携に異動を希望されたのは、どんな理由からですか?
病院に約16年勤めていた中で、週に1回だけ認知症の相談窓口を地域連携室で行っていました。そこでの業務で、地域連携室の人達がどういうことをしているかっていうのは、浅くですが知ることができ、とても楽しくやりがいのある仕事だなという印象を受けました。
自分がそれを専門的にしたいという意識はまだなかったのですが、ちょうど子供の受験でライフワークバランスをちょっと整えたいタイミングだったので、病院から医心館に転職しました。入職してから先輩に実調(アセスメント)に連れて行ってもらったことがあって、その時にやっぱり楽しい仕事かもしれないって思いました。
- ご自身が担当として廻るようになってどうでしたか?
表面で見えているもの以外のことが多くて、複雑で大変だなって思いました。それが本音です(笑)
- 太谷さんは医心館の現場も経験されているので、スムーズに業務に入れたイメージがあるのですが、どんな点が大変でしたか?
調整業務の他にも営業があったという点でしょうか。プラスアルファで営業という業務が頭になかったのと、調整業務もご利用者様の事情を踏まえて様々な提案や準備をしなければならず、自分が考えていた以上に細やかな調整が必要だったところが大変でした。
あとは成果を出し続けなければならない点と、体調を崩すことができないので、常に体調管理に気を使っているところですね。
- その細かいところは、どうやって覚えていったのですか?
先輩に教わったり、自分で調べたりして覚えました。あとは担当するクリニックの看護師さんにも相談しました。
入職した地域連携の方も最初はその部分が大変なので、隙間時間で1つ1つ自己学習をすることを勧めています。あとはいろいろなケースをこなすことで、それが経験値となり自分の中の引き出しになっていくと思います。
指導する際も全部手取り足取り教えるわけにはいかないので、そこは見て学んでほしいと思います。
- 太谷さんの一日のお仕事の流れを教えて下さい。
朝は5時ぐらいに起きて、5時半に子供たちを起こして朝食を摂り、8時くらいに家を出ます。医心館横浜都筑に着くのが9時すこし前ぐらいで、着いたらまずメールをチェックします。
基本的に午前中に施設見学を入れるようにしていて、午後は実調(アセスメント)や営業に向かいます。予定をこなして、18時30分ぐらいには帰宅することが多いです。
地域連携の業務は、自分で優先順位を付けてスケジューリングしていけるので、午前中に見学がない時に事務作業をあてたり、翌日に廻せるタスクは廻すなど自分の組み立て次第なので、例えば子供のお迎えがあるとか予定がある場合も、フレックスを使って柔軟に対応していけます。
- 土日も担当の携帯を持つというのは大変ですか?
電話を持つといってもずっと着信音をONにしているわけではなくて、マナーモードにして時間で定期的に着信をチェックするようにしています。
例えば午前中に1回、午後3時ぐらいに1回確認するといった感じで、着信履歴があれば折り返しています。
必ず電話がかかってくるというわけではなく、電話がない日もあるので、ずっと緊張して頻回にチェックする必要はないと思います。
- 自分でスケジューリングしていくことが難しい方もいらっしゃるのですが、太谷さんはいかがですか?
私はこの働き方がすごくあっていると思います。何曜日は子供の送り迎えがあるので早く帰るとか、この日は用事があるので何時までに家に帰りたい、といった自分の用事と仕事のバランスがうまく取ることができます。
見学対応についても平日は動けないけど土日だったら動けるとか、土日は難しいけれど会社終わりだったら対応できるという見学希望者がいらっしゃるので、それに合わせて早く帰る日と夕方以降対応する日をつくり、1週間でバランス取っている感じです。
- 太谷さんが感じる地域連携のやりがいを教えて下さい
医心館は病院と似たところが多いですが、入居した方の表情は全く違います。病院では見られなかったご入居者様の表情が見られることがあります。
お部屋に訪問するわけではないですが、お風呂に行くときや職員と連れ立ってエレベーターから降りてきた時の表情を見た時に、入居を勧めてよかったなあと実感します。
ご家族からは入居後やご逝去時にお礼のお手紙を頂いたこともありますし、現場スタッフからケアについて相談されたりすると、入居後も関係性が続いているんだと実感できて、それがやりがいですね。
- 地域連携の仕事をしていて関わったご家族様、ご入居者様とのエピソードを教えていただいてもいいですか。
60歳のがん末期の方とのエピソードです。医心館で療養する中で家族写真が撮りたいとおっしゃって、プロのカメラマンに来て頂いて、奥様とお嬢様、愛犬とで撮りました。
本来はペットを館内に入れることは難しいのですが、管理者とも相談し写真を撮る短時間のみという条件で本社にも許可をもらって撮影にのぞみました。その写真がとても素晴らしく、入居者様が普段私たちには見せたことのない表情で写っていらしたのが心に残っています。
病院では実現が難しいペットも交えての写真撮影でしたが、その人にとって今一番必要なことは何か、その方が残したいことは何かを考えて叶えられるっていうところが、医心館の良さだと思いました。
- プライベートでオンとオフの切り替えなど、意識されていることはありますか?
基本的に休みの日は子供のスケジュールが何かしら入っているので、完全にオフの日はほとんどないですね。
完全オフの日は、泥のように寝るのが趣味です。もう本当に何もせず寝て、完全に自分を甘やかす日をつくります。
- これから地域連携に挑戦しようと思う人に向けて、メッセージをお願いします。
地域連携の仕事はこれまでの看護の経験、疾患の知識があればできないことはないと思います。私達看護師は国家試験を突破したわけだし、それを思えば地域連携の業務は難しくないと思います。
皆さんはご自分が思うよりもポテンシャルを持っていると思うので、興味を持ったら色々考えず応募してみていいのではないかと思います。
皆さん看護師として培ってきたものがあるので、おもいきって飛び込んでも、大丈夫だと思います。
太谷さんの仕事の必須アイテムを見せて頂きました!
とじ具が開いて、レフィルを削除したり追加したりできるノートです。
ノートの前半には医療保険、介護保険などの必要な情報を貼っておきます。
ノートの半分より後ろはメモに使って、不要になったら破棄できるのでとても重宝しています。
表紙にはBTSのシールが!
太谷さん曰く、このシールでモチベーションが上がるそうです☆彡