先輩インタビュー

働きたい気持ちをあきらめない!

看護師
深澤宏実

働きたい気持ちをあきらめない!

深澤さんのプロフィール

川崎市内の総合病院の混合病棟に5年間勤務し結婚を機に退職。
その後、仕事と家庭を両立しながら病院の非常勤や市役所の臨時職員として勤務するが、妊娠・出産後の約7年間は育児に専念。子供の就学を機に、地域密着型病院の療養病棟に復職、慢性期全般の看護に従事。緩和ケア・終末期に興味を持ち、医心館が近くに開設されることを知り、応募し入職。
医心館仙台八乙女のオープニングメンバーとして活躍中

 

深澤さんは面接のときに「オープニングスタッフ募集の求人を見て即応募」っておっしゃっていましたけど、医心館のどんなところに魅力を感じて頂いたのですか?

その時に勤めていた病院(療養病棟)での業務にやりがいを感じられず、転職活動を始めていた時でした。
元々、緩和ケアをやりたかったのですが、ブランクもあり、難しいだろうと思っていました。しかし、医心館のホームページを見て「自分のこれまでの経験が活かせ、これからやりたいことも全部当てはまる」と思い、応募しました。
自転車で5分と、家からとても近いという点も魅力的でしたね。これはまさに「医心館に引き寄せられている」と思ってしまいました(笑)

「在宅で緩和ケアができる」という事以外に、医心館の業務で魅力に感じたことはどんな点ですか?

「有料老人ホーム」なのに医療依存度の高い方の受け入れが可能なので、スキルが落ちないという点が魅力でした。
一般の介護施設となると、医療行為が少なく、病院で培ったスキルが落ちるというイメージがあったので、復職後スキルを上げたかった私には、とても魅力でした。

 

訪問看護のご経験も活かせると?

はい。
緩和ケアが無理であれば、いずれは訪問看護に戻ろうと思っていましたので、その点においても医心館は合致していました。

医心館も形式は訪問看護なので、そこは違和感なく入れた感じですか?

はい。
訪問の時間とケアの内容が決められているという点は、違和感はなかったです。
一般的な訪問看護では自分で運転をして、道路事情や天候などいろいろ気にしなければいけないことがたくさんあります。
医心館の施設内訪問看護は移動時間を気にしなくていいという点では、大きなメリットだと思います。
また一般的な訪問看護とは少し異なる点としては、居室だけで対応が終わるというわけではありません。ご家族様の対応などは有料老人ホームの看護師として関わる場面も多いので、訪問看護と謡っていますが、基本は病院に近いという印象です。

実際に医心館に入社してみて、良かった点を教えてください。

スタッフのみんなでその都度相談して、色々考えてやっていける事が良かった点です。
訪問看護では1人で訪問して、判断する不安がありますが、医心館では誰かに相談し、情報共有しながら動けるので安心できます。
この点は、イメージと違っていなかったです。

一目惚れで運命を感じて選んだ医心館ですが、働くやりがいはどんなところにありますか?

医心館で最期の時を迎える方が多いので、入居者様、ご家族様に「医心館で最期を迎えられてよかった」思って頂ける点です。

「医心館で最期を迎えられてよかった」と思って頂けた、エピソードはありますか?

ほとんどの入居者様が病院からいらっしゃる中で、少しの時間でもいいのでご自宅に帰りたいというご希望があれば、主治医・ご家族様と連携して、短時間でも自宅にお帰り頂けるようにしたというケースが何例もあります。それから、入院している時から、常に窓際に座っているのが好きだという方がいて、医心館でも同じような環境を作りたいと考え、窓際にその方の“定位置”をつくり、スタッフが交替で付き添いながらお話した、というエピソードもありました。
あとは、ご逝去後のエンゼルケアする際に娘さんが看護師さんだったので、お声がけをさせていただき「是非、入らせてください」とのことだったので、ケアの最初から最後までご一緒に入っていただいたこともあります。
基本的にエンゼルケアに入る際には、ご家族様に参加されるかどうか伺うようにしています。
ご紹介したエピソードのように、その時その時に必要なケアをスタッフで考えて提供することで、入居者様・ご家族様に「医心館に入ってよかった」とお言葉をいただいています。

エンゼルケアに一緒に入る際に、ご家族の身体を見る、という機会が少ないので、抵抗を示される方もいるのでは?

抵抗を示される方にはお顔や手足といった、普段目に入る部分を拭いていただきます。
身体は拭かなくても、最後に一緒にシャンプーをして、ドライヤーかけてもらうだけでも、ご家族の悲しみが癒える印象です。以前、手術の跡があって、生前に人には絶対に見せたくないと言われていた入居者様がいらっしゃいましたが、その方の場合はご家族であっても、傷痕は見せないように配慮しました。

エンゼルケア一つとっても、病院とは違うと思いますが、深澤さんが感じる病院との違いはどんなところですか?

病院は処置や検査に追われ、バタバタしすぎていて細かい部分のケアまで全然廻れません。エンゼルケアにしても、さっと身体を拭いて終わりっていう方が多いです。
医心館は忙しい中でも、要所で入居者様にきちんと関われるという点が違います。

深澤さんのプライベートについて、少し伺いたいのですが、お子さんが3人いらっしゃって、お仕事と家庭と両立されていらっしゃる印象ですが、両立のコツを教えて頂けますか?

色々不満は多々あるようですが、主人が協力的です。
朝だけは夫と家事を分担していて、手伝ってくれます。
他のコツといえば、夕食は朝のうちに下ごしらえをしておいて、残業が発生して、遅くなった場合にも、対応ができるようにしていることでしょうか。
医心館が自宅から近いので、通勤時間が短くなった分、夕飯を作る時間が持てています。

子供を持つ看護師さんで、仕事と家庭を両立したいと思っている方に向けてのメッセージをお願いします

子供を理由にして働きたい気持ちを諦めないでほしいってことです。
子供が小さいときはジャングル状態で大変ですが、子供はちゃんと大きくなって、その状態から抜ける時が来るので、働きたい気持ちをあきらめないでほしいです。
私は、もっと早く復職したかったし、育休・産休をうまく取りながら現場にはずっといたいと思っていました。3人の子供に恵まれ、出産・育児が続いたので、仕事はきっぱり諦めて家庭にはいりましたが、ずっと働きたいという思いはありました。
子供のせいにはしたくないけど、ブランクができてしまったというのは事実で、いろいろ回り道もありましたが、ようやく今、自分のやりたい分野で仕事ができ、毎日楽しくやっています。
そう考えると、なんとか方法はあるので、やりたいことをあきらめない方向で、環境を調整していってほしいです。

環境をつくるという点では、ご主人の協力も大きいと思いますが、ご主人に協力して頂けるコツなどありますか?

とにかく、「もう大変だ!」「一緒にやってほしい」というアピールですね(笑)。
一番下の子が、幼稚園に上がって働き始めた時に、やっぱり夫もこれ1人でできないだろうなと察してくれたようでした。
そこから少しずつ協力してくれるようになってきましたが「言ってくれなきゃわからない」と言われるので、言い続けるようにしています。

今後やってみたいこと、挑戦してみたいことがあれば教えて下さい

介護の方と協力して、四季折々のイベントをやりたいです。
SNSで他の拠点が季節の壁の飾りや、夏祭りなどをしているのを見ると、ここ(仙台八乙女)でも入居者の方がきっと喜ぶだろうなと思いました。今年の夏くらいから挑戦してみたいと思います。

インタビューアーの感想

3人のお子さんを育てながら、ご主人の協力を得て医心館八乙女のオープニングメンバーとして活躍している深澤さん。
「やりたいことをあきらめず、できる環境をつくる」という言葉が印象的でした。
看護師としてやりたい看護も、妻・母としての家庭もあきらめない前向きな姿勢に、家庭を持ちながら働きたいと思う看護師さんたちに、力強いエールを頂いたインタビューでした。

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