先輩インタビュー

その方の最期の理学療法士となれる嬉しさ

理学療法士
山本有城

その方の最期の理学療法士となれる嬉しさ

山本さんのプロフィール

医薬品の営業、工場勤務などを経て、人の役に立つ仕事がしたいと考え理学療法士の資格を取得。
終末期の入居者を中心にケアを行いながら、医心館内のリハビリの普及、定着に尽力している。

まず、理学療法士を取得した経緯を教えて頂けますか?

自分に自信が持てる資格を取得したいと漠然と考えていた時に、知人のリハビリ病院の看護師さんに誘われて、リハビリを見学する機会がありました。そこで、小児科の患者様の歩行練習の介助に入り、初めてリハビリというものを経験しました。
私が、先生のサポートを受けながら、約5~10メートルくらい、患者様と一緒に歩行しているのを、お母様がご覧になられ、「担当の先生以外の人と歩いているのを初めて見た。もうこんなに嬉しいことはない」って号泣してしまったのです。
その時の場面が強く心に残り、これまでの仕事では経験できなかった感動を覚えました。これまでの仕事では、コストと数字が中心で、エンドユーザーが見られなかったので、自分が対応した成果が、目の前ですぐに見られて、初めて「ありがとうございます」って言っていただける体験をしました。
お金では測れない、これほどまでに感謝していただける仕事があるのだと知り、迷わずこの世界に入ろうと決めました。

理学療法士の資格をとられて、医心館に入職されたきっかけは?

三重県名張市で、医心館を開設する前にご縁があって、開設後、理学療法士として力を発揮してくれないか?とお誘い頂いたのが、入社のきっかけです。

医心館の職場の魅力はどんなところだと思いますか?

医心館の魅力というのは、その方の人生の最期に関われることだと思います。
病院で働いていた時は、担当している患者様が1ヶ月ないしは3ヶ月で退院してしまい、どうしても短期間の関りで、その方と最期まで寄り添いながらケアをしていくことは難しかったです。でも医心館では、関われる期間が長く、その方だけではない、その方のまわりの方々とも関わっていけるので、理学療法士としてのモチベーションがあがります。実際、私も5年間、関わっている方もいらっしゃいます。
リハビリを通して、その方の最期まで関わることができ、そこから派生して、ご家族様、ご親戚の方、医心館のスタッフともコミュニケーションが取れて、関わりを深められるのも魅力なんじゃないかなと思います。

ご入居者様やご家族様との心に残った場面やエピソードがあれば教えてください。

医心館では、ご入居者様の情報は、事前に地域連携看護師から教えてもらえます。ほぼ間違ってはいないのですが、ADLについては、ご入居後の関りで改善することが多く、ご入居前は寝たきりでも、ご入居後、座位や歩行が可能な方もいます。理学療法士は、その方の身体的な評価という視点で関わるので、他の職種では難しい、その方のADLのポテンシャルを広げることが可能なのだと思います。ご逝去された後にお手紙で「主人があんな風に最後座って笑っているのを見られただけで、私は幸せでした」と、奥様に言って頂いたことがあって、その経験が、今に繋がっていると思います。
また、その方だけでなく、ご家族様もリハビリを楽しみにして頂いていることも多いです。
ある施設では、ご入居者様のリハビリ(歩行訓練)をご覧になるために、毎週片道2時間半かけて面会にいらっしゃるご両親がいます。それぐらい楽しみにされると、こちらも訪問するのが、とても嬉しくなります。

山本さんの医心館での働き方をお聞かせ頂いてもよろしいですか?

現在は、1拠点で大体14名から15名を担当しております。
お仲間が増えたら、今の方たちと、もっと密に関われると思いますし、リハビリが必要なご入居者様にもケアが提供できるので、楽しみにしています。

病院での働き方とだいぶ違うと思いますが、その点はいかがですか?

多くの拠点を廻ることで、それぞれの拠点の特徴を理解する力、俯瞰して把握する力が身に付きます。その上で、拠点毎の良い点を共有していける、というのも魅力の一つだと思います。やはり、関わる人が多い分、コミュニケーション能力も問われていますが、
そこも勉強になります。

医心館を転職先として検討している方に向けて、メッセージをお願いします。

医心館では、その方の最期に関われる「人生の最期の理学療法士」となれる嬉しさがあります。ご入居者様だけではなくて、ご家族様をはじめ、関わる全ての方に想いはあり、その方たちにも最後まで責任をもって、日々のリハビリを担当させて頂けるというところが医心館の理学療法士の特徴だと思います。
お仲間が増えて、ご入居者様やご家族様に、もっと喜んで頂けるケアを提供したいと思っていますので、一緒に医心館のリハビリを作っていきましょう。
ご応募を、お待ちしております。

 

インタビューアーの感想

山本さんにお話を伺うまでは、「医心館でのリハビリ」にイメージがわかなかったのですが、理学療法士ならではの身体的な評価、視点を駆使して、その方の最期に寄り添うお仕事内容を知り、看護師、介護士だけではない、ご入居者様を支える重要な職種ということが判りました。
これから、たくさんの理学療法士の方とチームとして働くことを目標に頑張っていらっしゃる山本さんを、これからも応援していきたいと思いました。

 

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