先輩インタビュー

他の職種は考えられませんでした

地域連携看護師
川上 葵

他の職種は考えられませんでした

川上さんのプロフィール

資格取得後、千葉大学医学付属病院に入職し、肝胆膵外科に配属。
退院調整を行う中で、医心館を知り、病棟勤務で抱えていたジレンマを解消できると考え、地域連携に応募。2024年4月に入職し、医心館瑞江の担当として活躍中

大学病院を退職し、医心館を転職先に選んだ理由を教えてください

病院勤務の時に、終末期の方と多く関わる機会があり、個人的に患者様に寄り添いたい気持ちが強くACPを確認、全体共有していました。
大学病院なので、治療が優先され、終末期でも医療依存度が高くなってしまう方が多く、その方たちの退院調整をすると、通常の介護施設では受け入れが難しく、受け入れ先が決まらない場合が多かったです。
自宅かそれに近い環境で最期をむかえたいという願いを、叶えようとはしたのですが、調整が難しく、自分の不甲斐なさを感じていました。
そんな中、医心館千葉駅前が開設して、私達の病棟から入居する患者様が増えてきて、主治医の先生からも「医心館にお願いしよう」と名前が挙がることが多くなり、調整する私達も、おのずと医心館の体制、地域連携看護師という職種を知ることになりました。
私は将来、肝移植のコーディネーターをやってみたいと思っていたのですが、医心館の地域連携看護師であれば、行き場のない方たちの退院後の生活を調整する仕事ができると思い、移植コーディネーター以上にやりがいのある仕事だと感じ、応募しました。
別の会社の求人もありましたが、私のやりたいことが実現できるのは医心館の地域連携看護師しかないと思っていたので、他の会社は応募しておりません。

入社前とギャップがあれば、お聞かせ頂いてもいいですか

大学病院での勤務経験しかなく、新卒から約8年間同じ病棟だったこともあり、人間関係もスムーズで、指導する立場でもあったので、新しいことを聞きながら覚えて実施するという経験からだいぶ離れていました。
地域連携看護師として働き始めると、保険制度のことや、看護経験のない疾患のことなど、「これはどうしたらいいんだろう?」という事が多く、先輩や関わるケアマネさんなどに質問しなければならない立場になり、久しぶりの立ち位置の変化にギャップを感じました。
疾患も、肝胆膵以外のがんや、神経難病やパーキンソンという方、胃ろうや膀胱ろうは見たこともなかったので、事前に調べて実調に伺うのですが、「わからないことを聞きながら仕事をする」という立場が慣れるまでが大変でした。
営業については、面接を受ける前から、営業のプレッシャー等について、エージェントの方から聞いていましたし、営業に向いていると言われていたので、あまりギャップは感じませんでした。

入社後感じたギャップはどうやって乗り越えたのですか?

初めてメインで実調に行かせていただいた患者様との出会いが大きかったと思います。
一人で実調に伺うことになったので、何を聞けばいいかわからない状態ながら、いろいろ勉強して、準備をして伺いました。
そうして臨んだにも関わらず、入居対象の患者様は、私に一言も話して頂けず、私が何を話しても全部無視をされてしまい、そのまま帰ってきたことがありました。
戻ってきたところに、同席してくれたケアマネージャーさんから電話があって、患者様は痛みが強くて話ができなかったこと、私が一生懸命説明し、観察していたことが嬉しくて、帰った後泣いていたと教えてくれました。
新人だけど、求めてくださる方がいるのだなと思って、感動したことを覚えています。それが多分私の中でギャップを乗り越える原動力になったと思います。

川上さんがお感じになる地域連携看護師のやりがいってどんなところですか?

一番は患者様と患者様のご家族との関わりだと思います。
私にとっては、行き場がなくなった方たちが、おひとりでお亡くなりになるのを見るのがなにより苦しかったので、医心館でご家族に囲まれてご逝去する姿や、ご逝去後、スタッフに見送られて医心館から退去される姿を見ると、自分が直接関わったわけではないけれども、よかったなって思います。

入社後、一番苦労したことはなんですか?

保険制度を覚えるのに、一番苦労しました。
地域連携看護師は、最初に利用料金の説明が必須となるので、理解できていていないと、それが相手の方にもわかって頂けず、不安な様子が相手の方にも伝わり、入居につながりません。
空いた時間に勉強して、知識を得て、患者様のご家族に安心して私と話していただける知識を構築するのが大切だと思います。

どのようにして、短期間で質問に答えられるようになったのですか?

先輩の営業に同行した際に、質問された内容をメモに取って、自分が聞かれた時に答えられるよう勉強しました。あとは、保険制度の本やYouTubeを見たりして、わからないことを調べました。
自信を持つようになるには、自分が努力するしかないと思います。

ビジネスマナーはいかがでしたか?

ビジネスマナーは本当に経験がなくて(笑)
名刺のやり取りもそうでしたが、 話し方も病院での業務の延長で、先輩に「大丈夫?その話し方!」とか言われたことも(笑)例えば、「部長様」など、役職に敬称をつけてしまったりしたこともあります。
そこも1つ1つ、先輩の話し方を聞いて学びました。
あとは、私のキャラクターが幸いにも、皆様から“娘みたいだね”と可愛がっていただけるようで、周りの方に支えて頂きながら、覚えていっています。

地域連携のお仕事は、実調の後に報告書を作成するなど、事務作業も多いと思いますが、営業活動(訪問や電話)と事務作業との両立は、どのように工夫されていますか?

私は元々効率がいい方じゃないので、忘れてしまったりすることが多いです。
それを防ぐために、毎日やることをチェックリストにして、忘れないように、効率よくできるように工夫しています。
最初は、エクセルの作業も時間がかかったので、効率を考えて時間配分をし、カットできるところはカットする方法で捌いています。
それから、保険制度は入居相談でその方の負担割合をご提案するので、自分なりの早見表をつくって、スムーズにご案内できるようにしています。
その他では、マニュアルを自分なりに作り直して使っています。
事務作業に慣れるまでは、事務作業に充てる時間を作れるように自分で努力をして、両立できるようにしています。

地域連携に興味をお持ちの方はたくさんいらっしゃるので、そういった方々に向けてメッセージいただいてもいいですか。

地域連携は目標に追われ、常にプレッシャーがかかる大変なお仕事だと思うので、ある程度覚悟が必要だと思います。
その大変なお仕事の中でも、ご入居者様、ご家族様、病院のスタッフから本当に感謝して頂ける素晴らしいお仕事です。
自分が調整したから、その方達が医心館で充実した最期を迎え、ご家族との素敵な時間を過ごせていると考えると、大変さは苦にならない、とてもやりがいのあるお仕事だと思うので、ぜひ一緒に働ける方をお待ちしております。

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