先輩インタビュー

医心館の魅力は「医療・看護・介護のコラボレーション」

看護管理者
佐藤みゆき

医心館の魅力は「医療・看護・介護のコラボレーション」

医心館、看護管理者を選んだ理由

私は急性期病院に30年ほど勤め、「救命」や「治療」が目的の場所で、最先端のことを、素早く、効率よく、的確に行うことが求められました。

しばらく急性期病院で働いたわけですが、高齢者や認知症の方、発達障害、精神障害の患者様に対応している中で、その方々にとって必要であるとわかっていても、治療優先の入院生活が気の毒に思う場面がたくさんありました。特に、ユマニチュードを学んでからは、その思いが大きくなりました。急性期病院でもユマニチュードを活用できますが、エンドオブライフの方のケアに、より活かせるのではないかと思っていました。長く務めた病院を退職後、医心館のホームページを見させていただいて、「ひとりにはしない」その理念に惹かれ、ここで思い描く看護が見つけられるのではないかと思い、入職しました。

医心館の魅力

医心館の魅力は、「医療・看護・介護のコラボレーション」だと思っています。

ご自宅に帰れない医療依存度の高い方を、その人の生活を考えながらお世話できるところというのはそうそうないのかな、と思っています。医療依存度が高いというところでは、本当に看護師の力が発揮されるところだなと思っておりますし、 生活の支援をする介護士と看護師の本物の協働というかコラボレーションと感じるこの仕組みは、ここに来て初めて体験していて、素晴らしいことだなと思っております。

以前経験している、医師と看護師中心の世界だったところ、看護師と介護士、ケアマネージャーなどが連携する環境の中では、より、一般の方に近い感性が必要になってくると思います。しかも、病院ではない施設で、医療も受けながら生活するという方に対しては、どのように普段の生活に近づけ、必要な医療・ケアや支援をどう提供するか、お一人お一人が何を求め、期待しているか、とにかくその方やご家族がどう過ごしていきたいか、自分たちがどこまでできるか、現場が感じ、共感しながら、考えながら、実践できるところが魅力でもあると思います。

病院との違いは?

病院は、医師がいて、治療を第一に考えていることから、どうしても、入院期間が限られます。

医心館は、一定の治療を終えた方や、完治しないまま、病院を退院された方が入居するわけですが、その方々の生活、どう生きるかというところを支える場所だというところを、違いと感じております。医療も続けながら、最期まで生きること事を支えているところが、病院とは違う点と思っております。

 

心に残るエピソード

病院を退院し、医心館にご入居され、4時間程でご逝去された方がいらっしゃいました。

ご家族は、その方が、あとどのくらい生きられるのか、予測がつかないまま、ご入居されたのですが、先生からの情報を見て、この方は、もう、時間がない方なのだなと思いました。

そのため、ご入居されてすぐに、今がとても大事な時間だとご家族にご説明させていただいたら、「ハッ!」とすべてを理解された表情をされて、「ぜひ、愛犬に会わせたいんです」って仰ったので、本来であれば、ペットはご遠慮いただいておりますが、ご逝去間際の特別な状況のため、本部と話し合って、ご自宅から急いでワンちゃんを連れてきてもらい、短い時間ですが、入居者様のおそばによりそってもらいました。

ご入居者様は、声をかけても、すこし頷くくらいの意識レベルでしたが、ワンちゃんがぺろっと舐めたたほんの一瞬だけだけ、うっすらと笑顔がみられたのです。そして、わずかでしたが、ご家族・愛犬だとの時間を過ごされました。その後まもなく、ご本人は意識が薄れていったようでしたが、娘さん方も泣いたり笑ったりしながら、最期を迎えられました。

ご逝去された後、奥様、娘さんから、「病院から退院した時は、どうなるかと思ったけど、ここに来てよかった。」、「思いを遂げさせることができたっていうのと、ずっと最後までそばに居られた、とってもいい時間だった。」って言ってくださったのが、とても印象深く残っております。

この方の入居時に、看取りが近いことをスタッフに伝えると、介護師も看護師も、本当に、その方、ご家族を気遣ってくれて、スタッフ全体の連携が取れて、スタッフにも良い時間をいただいたなと思いました。

OFFの過ごし方は?

入社して1年は、自分が看護師として「こうありたい」というところをスタッフに体現してもらえたらっていうことに必死で、自宅に帰っても、この仕事のことで頭がいっぱいな状態でした(笑)
それを、家族が見ていて「大変そう」っていうよりも、中学2年生の娘が「お母さんはすごく、他の人のために頑張っているね」と言ってくれたのです。

私の気分転換は、家族が、私の仕事を認めてくれて、協力して私を支え、応援してくれることで、この1年は家事も夫がほとんどやってくれているので、感謝し、家族の存在に癒されています。

1年経って少し余裕もできてきたので、最近はこの1年間きちんとできなかったお料理をすることなどが嬉しく思います。

医心館への転職を考えている方へのメッセージをお願いします

応募される方は、本当にみんな 優しさを持っていると思います。
その中でも、優しい気持ちをしっかり表現できる方に来ていただきたいなと思っています。
急性期の病院、忙しい病院の中では、「こうしたかったのにできなかった」っていう方、たくさんいらっしゃるのではないかなと思うのです。
その「こうしたかった」というのを、ここで表現していただけるような方、あとは転職回数が多い方は、転職しようと思った気持ちを前向きな形で、表現、実行していただけるような方であれば、回数によらず、ご一緒に働けるのではないかと思います。

 

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